北海道の造林の仕事とは?

造林とは?どんな仕事

林業の仕事は植林して育林して木を伐って、片付けてまた植える作業です。

林業界では、木を伐る伐採は「造材」と呼ばれ、木を植えるのは「造林」といわれます。

雪深い北海道道北でも古くから造林は盛んで、今回は造林の仕事内容について紹介します。

造林とは

北海道はトドマツやカラマツ、エゾマツなどをヘクタール約2000本植えます。

造林の作業内容は次のように分かれます。

  • 地拵え(じごしらえ)
  • 植え付け(うえつけ)
  • 下刈り(したがり)
  • 除伐(じょばつ)
  • 間伐(かんばつ)

木を伐る伐採が終わると、植林に向けて準備作業が始まります。

最初に行われるのが地拵え作業(じごしらえ)です。

近年は、伐採と地拵えを一気に行うことで効率を上げ、コストを下げようとする作業形態もあります。

つまり、伐採すると同時に次の植林の準備をしようという試みです。

季節が春に限定される植え付け

しかし、造林作業の植え付けは、留萌管内のように雪深い冬期は不可能です。

活着率のことからも春に植え付けるのが効率よく、ほとんどの地域で植え付けは春に集中します。

苗木の本数や植え付けの手が限られるので、地域や現場が絞られるのも事実です。

地拵え(じごしらえ)

伐採後の林地で苗木を植えることができ、育成しやすいように準備するのが地拵え作業です。
苗木を植えれるようにする地拵え

伐採が終わって木材が搬出された後には、枝やつる、伐倒木の一部など残材が残ります。

それらは林地土壌の肥料となり苗木の栄養にもなります。

伐採後の林地で、苗木を植えることができて育成しやすいように準備するのが地拵え作業です。

機械地拵え(きかいじごしらえ)

バックホウのバケットやグラップル等の重機で、植付場所を耕すのが機械地拵えです。

表土が深く拡販されるため、その後の雑草木の繁茂を抑制できます。

人力に比べると、地拵え作業時間が短縮され能率が上がりますが、機械が入れない斜度がきつい斜面などでは人力に頼るしかありません。

クラッシャー地拵え

将来に期待されているクラッシャー地拵えは、機械地拵えの高性能機械版です。

枝条などの残材を粉砕して散布できるとされてます。

この方法で地拵えすると雑草木が生えにくくなり、その後の下刈り作業の手間が低減されると見込まれてます。

人力と比較すると作業時間も短く雑草木抑制効果も高くなるため、下刈り作業も含めた事後コストが60%以上抑制できるとする研究結果もあります。

しかし、高性能機械の価格が高価で設備投資が重くのしかかるため、数年にわたる下刈りコストの配分も含めた判断がポイントとなりそうです。

植え付け(うえつけ)

植え付け作業では、ヘクタール約2000本植えます。

北海道では一般的にトドマツやカラマツ、エゾマツなどを、ヘクタールあたり約2000本植えます。

植付作業は複雑な作業なので人力に頼ることが多く、機械力の植付作業は今も限定的です。

苗木の運搬は重くて重労働です。

険しい地形の山林を中心に少しずつですが、苗木運搬にドローンが使われはじめました。

仮植(かしょく)

植付現場近くに仮に植えておく作業を仮植といいます。
仮植は長くても2週間以内

植え付ける現場まで持ってきた苗木をそのまま放置していると、根が乾燥して枯れてしまいます。

植栽時期が春に限られるので予定する現場は何ヘクタールにもわたることがあると、数万本の苗木を運ぶことになります。

苗木は借りに植え付けておかないと根が乾燥して枯れてしまいますので、植付現場近くに仮に植えておく作業を仮植といいます。

仮植は長くても2週間以内としないと、苗木の活着率や生育に影響が出てきます。

効率よく植え付けるため、植付現場のどこにどの数量の仮植をするのかの計画も重要です。

1号苗木、2号苗木とは

北海道のカラマツにおける苗木規格は、根元径10cm苗長50cmは1号で、根元径7cm苗長35cmが2号とされてます。
苗木にも規格がある

苗木の種類は樹種はもちろんですが、その大きさで規格されて分けられてます。

北海道のカラマツにおける苗木規格は以下です。

  • 根元径10cm苗長50cmは1号
  • 根元径7cm苗長35cmが2号

カラマツは種まきから3年ほどで苗木として出荷するそうで、需要や育成状況、または植付現場の事情により、1号、2号苗木が使い分けられます。

下刈り(したがり)

下刈りとは、苗木を守るために雑草を刈り取る草刈り作業のことです。
幼木は雑草に負けてしまう

畑作において苗木を植えてから放置していると、雑草に負けてしまい作物の生育がうまくいきません。

下刈りとは、苗木を守るために雑草を刈り取る草刈り作業のことです。

トドマツ、カラマツにも植え付け後3~5年まで、下刈りが必要な時期があります。

カラマツはスギに比べて成長が早く、太陽の光の状態によって成長のスピードが変わります。

一般的に苗木の先端が雑草木より高くなっていれば下刈り保育は終了ですが、成長スピードが遅ければ下刈り回数も増えます。

CO2削減に注目される植林後の下刈り作業について

留萌地方の大きな笹

留萌地方の笹は高さ2mにも達するクマイザサやチシマザサ
留萌地方の笹はクマイザサやチシマザサ

植栽した苗木の成長を阻害する雑草木の一種である笹ですが、その背丈が高いと何年も下刈り作業を続けなければいけません。

苗木には成長のばらつきがあるため、植付後、数年は苗木樹高をよく観察しなければなりません。

留萌地方の笹は、高さ2mにも達するクマイザサやチシマザサです。

最近、青汁でも有名になってきた”熊笹”は俗称であり、クマイザサが正式名称です。

除伐(じょばつ)

生育不良の幼木や育てようとする幼木の成長を阻害する木を除くことです。

成長が早いカバ類やヤナギなどは、植付けした苗木の成長を阻んだりします。

留萌のような豪雪地帯では冬に雪の下になって重みで生育が悪くなったり、折れ曲がったりした植栽木もあります。

それらを取り除くのが除伐作業です。

間伐(かんばつ)

木を間引きして、人工林のさらなる成長を促すための作業が間伐です。
木の間引きが間伐

植栽してから、数年、数十年経過すると、木が混み合ってきます。

密集した林内は太陽の光が届かなくなって薄暗くなり、木の成長が阻害されます。

木を間引きして、人工林のさらなる成長を促すための作業が間伐です。

間伐は植付して20年後なども行われるため、間引きした木も間伐材として利用されます。

⇒運搬用ドローンで苗木を運んでみた

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